生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

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2016年 11月 06日

講演会 人の老化度を反映するメタボライト

ツイッターのほうで申し上げましたが、東大の分子細胞生物学研究所で11月15日にセミナーをします。
演題は以下の通りです。会場は研究所B棟301号と聞いております。要旨もその下に貼りました。
学会のなかでしゃべることはあってもセミナーというかたちではたぶん長いこと東大構内ではやってないと思います。
ご興味があるかたは、どうぞ.
世話人の先生に公開なので出席はどなたもOKです、と聞いております。

演題:  人の老化度を反映する血液メタボライト
 Individual variability in human blood metabolites: Identification of age-related differences

老化は特定の名前のついた病気ではないが、本人や家族さらに社会的にも大きな課題である。老化は本人を見た目でも比較的容易に判断出来るし、身体能力などの測定でもかなり正確に評価できる。しかし、血液検査のようなchemical biologyの方法で老化度を測定することは思いの外に困難である。ヒト血液メタボロームは、ヒトの体の状態を低分子メタボライトを通じて、定量的、化学的、包括的に反映しており、遺伝的、エピジェネティック、生活習慣といった複合的な要素によって影響を受けている。そうした側面が個々人の老化度を測定する上で有用な情報を含んでいると考えられる。
我々は、京都大学病院老年科の近藤博士のグループと共に、人の老化に関わる血液メタボライトの研究を行ってきた。特徴的な研究手法として、試料の‘新鮮さ’に主眼をおき、全血(Blood)、血漿(Plasma)、血球画分(RBC)を迅速低温処置することで、高い再現性を実現した。高速液体クロマログラフ質量分析(LC-MS)を用いて、健康な若年者(29±4歳, 15名)と高齢者(81±7歳, 15名)の血液メタボローム(非ターゲット)解析を実施した結果、同定した126化合物について統計学的な手法によりそれらの個人差の度合い(CV)を明らかにし、高齢者において低下あるいは増加する代謝物として14化合物を見出した。それらは腎臓・肝臓機能や筋肉維持、酸化還元に関わる代謝物であった。

発表論文: Chaleckis et al., Individual variability in human blood metabolites identifies age-related differences.  PNAS 113(16):4252-4259.

幹事:膜蛋白質解析研究分野
主催:東京大学分子細胞生物学研究所
後援:公益財団法人応用微生物学・分子細胞生物学研究奨励会

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by yanagidamitsuhiro | 2016-11-06 16:00


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