2010年 06月 11日
数日前に新聞にでていた肥満をおさえるのではないかという東大宮崎徹教授のAIMの研究はたいへんおもしろい。このひとわたくし昔あったことがあるのではないかな、とふと思いました。たしかストラスブール近くの近傍のレストランで。本庶先生がご一緒だったような。非常に元気のよい方という印象で,同じ人だったらなるほど、そうなんだ、と納得がいきます。わたくし自身こういうもんだにいまは興味があるので来年の沖縄でのワークショップにぜひご招待したいと思いました。 さてこの科研費基盤Sでのヒアリングのことですが、座長席にいたのは東工大のK教授です。 かれがわたくしに科研費申請をするのは犯罪的だと言ったかつて経験のない不愉快な会食には二人の若手有力教授と一人の若手準教授が同席していましたから、いつでも証言してくれるでしょう。この委員長つまりS教授の質問が申請書をまったく読んでないと感じたのはわたくしだけでなく、残り二人の陪席者も同感したようなので、彼等もいつでも証言してくれるでしょう。 わたくしの受けた経験は、たぶん科研費ヒアリングでかつて無い暴挙と思っています。その責任を彼にはとってもらいたい。 ただ審査委員会を主催した学振側にはそういうことは知りようがないので責任はここまでの時点では無いのでしょう。でも、できたら対応して欲しい。 まずはこのK教授を学振に推薦したのはだれかです。かなりの責任があるとおもいます。今回の結果をみれば、人物識見について問題があることは歴然としています。 この審査委員を見渡して、知っている人は二人しかいませんでした。しかしそのうちの一人阪大のY教授はわたくしとの研究分野はかなりちかくこのテーマなら当然かれが主査になるでしょう、彼がなぜ主査でないのか。不可解です。Y教授が質問をする気配はありませんでした。どういうことなのでしょうか。 もうひとりは慶応のS教授であまり近くはありませんが、すくなくとも東工大のK教授よりは申請書を読む能力ははるかにあったでしょう。かれも質問をする気配はありませんでした。 プレゼン7分、質問8分のその8分の大半をこの東工大のK教授が申請書を読んだとは思えない質問を連発したのですから、本当にまいりました。犯罪的といわれている経過があるわけですから、落とすためのわけのわからない質問時間にしてしまえという作戦かとヒアリングの過程中思いました。 わたくしは私憤でなく、このような審査会が学振で行われたこと自体たいへん具合が悪いと思うのです。ヒアリングは本当にフェアーでなかったら、研究者の信頼は地に墜ちます。 ここでもうひとことわたくしの沖縄での研究費について書いておきますと、まず研究費は内閣府から来ており、競争的研究資金ではなく、機構に来ている経常費であり何度ももうしあげてるとおり、研究分野は今回の申請分野とも全然異なります。 額も人件費、機器の維持費、共同研究費などを引いたらかなりモデストな額です。いつでも公開できます。かなり皆さんびっくりするでしょう。医学研究に比べれば、お金がかからずにわたくしの研究はできるというのが一つの自慢でもあるのです。 京大でもわたくしは文科省の科学研究費をこの5年以上一円ももらっていません。有力現役研究者はだれも誘ってくれませんし。JSTの戦略のみで染色体研究をやって来ました。今年は最終年なので他の年の半分以下ですので、これで研究室閉鎖をする経費も捻出しながら,研究も推進せねばなりません。それでも沖縄での研究費の経常費に近くあるのです。 こういう状況でやっているわたくしに対して、わたくしが文科省の研究費に申請するのが犯罪的という根拠があるはずがありません。 わたくしもその時点では、かれが単なる個人的見解を言ってるまでとおもって,不愉快きわまりないものの聞いていましたが,今から思えば,彼はその時点ですでに科研費の審査委員の任命があったのでしょう。本人は警告のつもりだったかもしれません。そうでなければあのかんがえられない「執拗な難詰」(同席していた一人の感想)があるはずがありません。しかし、そんな申請資格のある人間に4,5か月後に委員長席に座る御仁がいうのは空恐ろしいほどの倫理違反行為でしょう。 だいたいこういうことです。わたくしの怒りと失望は非常に深いです。 研究費がもらえないからでなく、なぜこういう人物がでてきてしまうのだろう。なぜ審査の倫理基準をまもれないのだろう。なぜ阪大のY教授のような立派な人が同席していてこのような事態が起きてしまうのだろう。 ほんとうに暗澹たる気分です。 わたくしのこのブログを読んでいる人達の多くも暗澹たる気持ちになっているでしょう。 わたくしに染色体研究を続けてという励ましがたくさんありますが、でも沖縄の研究のスペースも研究費総額もまたチームの構成と研究員のスピリットからも相当に困難な課題ではあります。わたくしの染色体研究の最終段階は着々とせまってきている感があります。 それから励ましてくれるメールが届いていますが、そのうちの一つを紹介します。わたくしの意の足りないところを補ってくれています。 http://blog.goo.ne.jp/tatkobayashi
by yanagidamitsuhiro
| 2010-06-11 12:17
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