生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

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2007年 05月 30日

ワトソン博士の個人的なDNA配列、松岡農相の自殺の原因

ニューズウイークの記事は見てませんが、nature誌でジム・ワトソン博士のDNA配列が決まったとの報道を読みました。1億円の経費だったそうです。記事によると一カ所の配列は伏せてあるようですが、後は公開するとか。実は、大量DNA塩基配列法を開発したクレイグ・ベンター博士も既にご自身の配列を決めていて、こちらのほうはPlosというジャーナルにまもなく公表されるそうです。さらにジョージ・チャーチという研究者のかたのDNA塩基配列も決まっているのか、決まりつつあるのだそうです。

わたくしの感慨としてはふたつあります。一つは経費的にずいぶんお安い、ということです。宇宙ロケットで地球外に飛び出してしばらくいるのに要する経費、わすれましたがでも1億円などよりは桁違いにお金がかかるとの印象をもっていました。

二つめの感慨は、そうかやはりワトソン博士が個人の配列をきめた最初の人物になったのか、ということです。どこかの国の権力者でもなく、物好きな大富豪でもない、やはりDNAに深く関わった研究者が最初の人物になったのか、ということです。そのことについて、あまり気のきいたことはいえませんが、自分の配列を決めてもいいと、おもうには案外勇気がいるのかもしれません。のちのちに都合の悪いことがわかったら、困るとか思う人達もいるような気がします。ワトソン博士のコメントは人類の福祉に役立つとか、かなり前向きのようでした。

しかし、一般的にはなかなかそう前向きには受け止められない面もあるとおもいます。結局有名人やお金持ちの人達の配列がどんどんきまっていって、個人情報として秘密に保たれ、そして「窮極の自分にあつらえられた医療」を受ける資格が得られるようになる、そのような社会現象の前兆と受け止める人達も出るような気がします。
わずか1億円で決まってしまうのなら、そしてその配列でいろいろな医療情報が得られるのなら、有利になりたいと思う人が相当数出てきて、ビジネスとして成り立つような時代もすぐやってくるのかもしれません。わたくしには、人類は「富者のために特化した医療」という大きな問題を抱えるような気がしてなりません。もうすでに問題は顕在化しているのでしょうが、個人の全DNA配列が決まればかならず公開するとか、そういう枠をはめるとかしないと、いろいろ問題がおきるでしょう。
しかし、わたくしも充分考えてから、ものを言ってないので、まだ見えてないことが沢山あるような気がします。

松岡農相の自殺の原因は分からないようです。
遺書には不徳のいたすところ、とあるそうですが、それで自殺をするとは考えられません。
わが国では毎年3万数千人の人達が自殺でなくなると聞いていますが、そのうちの相当の割合は鬱病が原因のはずです。鬱になる原因はいろいろあるとしても鬱病になれば、自殺の可能性は高くなるので、医療の努力も自殺をしないようにすることに第一の目標があるのではないかと推測しています。松岡農相は急激に鬱病になったのではないか、とわたくしはちょっとおもったのですが、そういう記事はどこにも見あたりません。
いっぽうで自殺の原因をはっきり書いた記事は見あたりません。原因は不明という記事は沢山見ました。
辞職させなかった首相が悪いとか、ずいぶんこじつけのような報道は見聞きしますが、いっぽうで検察がもうすぐ捜査するはずだったとか、これもどうかな、という報道が沢山ありました。
わたくしの率直な感想は、いまのマスコミはつよいなあ、死者に思い切りムチをうつようなのがほとんどだったな、ということでした。マスコミの報道自体に問題はなかったか、というような類の反省は一片もないことだけはよくわかりました。松岡農相は、死ぬような悪いことはしてるようにまったく見えないのですが、しかし死んでしまうと、まるで死ぬのに値するくらい悪いことをしていたようだと、マスコミに扱われてしまうのだとよく分かりました。
マスコミはほんとにこわいですね。マスコミを裁くものがまったくなくなった社会にだんだん日本はなってきたと正直おもいます。やはり検察とマスコミが共生関係になってから、こういう社会が生まれてきたと、わたくしは個人的におもっています。

by yanagidamitsuhiro | 2007-05-30 18:42


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