生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ

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2008年 02月 14日

またまた雪、ブルーバックス、続35才以上の卵子

けさ外を見たらまたまた真っ白でした。
しかし出かける頃には強い太陽光の力で雪もかなり融けて駅まで楽に歩いていけました。
昨夜はすこし遅かったので、バス停から家までの100メートルくらい舗装道路がコリコリに凍ってました。N君のお祝いの会の酔いも冷めてそろりそろりと歩いて帰ったものです。

きょうは夕方講談社のブルーバックスのTさんがおいでになりました。わたくしもその気にすこしなり出しています。やるからには、新DNA学のすすめでなくて、まったく新しい書名ということで、それはいいのかもしれないと思いました。しかし書き出すには、いろいろ障碍があるので、まずわたくしがその気になって頭の中に大方針ができあがるのが大切でしょう。そうすれば自ずと、書き出し始められるとおもいます。
ブログのように気軽に書けるといいのですがね。

このあいだの、有名歌手の腐った羊水発言に触発をうけた35才以上の卵子の文、舌足らずのところもあって、二三の方よりメールを頂いています。コメント欄を閉鎖しているのですが、本当はこういうときは色んな意見がぞろぞろ出てくるはずなのでそうすれば面白かったのでしょうが。

あるかたは以下のようにおっしゃられています。
卵子が35歳になったとたんに老化するはずがないという意味で言っておられるのだと思いますが、誤解を招きやすい文章だ存じます。
20歳になったとたんに成人になるはずがないから、20歳以上を成人と呼ぶことに反対だと云うのと同じだと考えます。
20歳以上を成人と呼ぶのと同じ意味で、35歳以上を高齢出産と呼ぶのは世界中で定着した習慣だと考えます。フランスでは37歳以上のようですが。

35才以上を高齢出産というになんの不満も反対もありませんが、35才以上の女性の卵子が古い、という表現に文句を言ったのが趣旨なのですが実はここにも微妙な問題が背景にあるのですね。
つまり、卵子を作る卵巣のなかに卵子の元になる、卵母細胞なるものがありまして、この細胞は、なんと女性が赤ちゃんとして出生したときにはもう卵巣内に作ってあるのですね。
この元細胞をもちいて、ヒトの成人女性はというか、閉経していない女性は月に約一回卵巣内で卵子を作ってこれを卵巣外に放出しているのですね。卵母細胞から卵子になるには、段階があって成熟を遂げたときにはまだ第二次卵母細胞という状態で、本当の卵子は精子の刺激があって最後の分裂をしたあとでなるのです。
そういうわけで、元になる卵巣内に保存してある卵母細胞は加齢により古くなるかもしれないというかんがえはこの分野の研究者の誰にもあるかもしれません。
高齢出産での異常の原因はこのように長く保存されてきた卵母細胞が原因ではないかという研究者もおられるでしょう。しかし、この考えは証明されていません。

大切なことは卵子は毎回新規に卵母細胞から沢山の複雑なステップを経てできあがってきているのでして、何才であろうと、フレッシュなのです。古い卵子というのはよろしくない表現だとわたくしはおもいます。

問題はこの出生時から維持している卵母細胞の維持過程での異常とか「老化」を重視するか、それともそれ以外のものに異常の原因を見つけるかですが、ロンドンにいるやはり専門家のKさんはこんなことを言ってきています。

女性が35歳を超えると不妊、流産、ダウン症などの危険が指数的に高まりますが、その一つの原因は染色体異常です。どうしてそれが年齢と共に上昇するのかは、まだ解っていません。
ただ、専門医者に言わせると、高齢者の卵子は明らかに若者のものとは違うというのです。どう違うのか尋ねてみると、たいした説明も帰って来ず(ミトコンドリア云々等)、正に、腐った=bad、としか理解されていない、というのが現状のようです。
(中略)だとすれば羊水が腐るというのは結構核心を突いていることになります。これではまるで幸田なんとかさんは専門家みたいな感がありますが。
Hunt PA, Hassold TJ.
Human female meiosis: what makes a good egg go bad?
Trends Genet. 2008 Feb;24(2):86-93. Epub 2008 Jan 14.
という論文があります。いったいなにが良い卵を悪くしているのか?というタイトルです。
こういうレビューのタイトルが、この分野の真っ当な研究者から出るのですから、正に「腐った」としか言いようが無い、その程度しか理解されていないと言うことです。
かのタレントも、サイエンティストの理解レベルで(勿論、それを知らなかったのでしょうが)ものを言ったのにやり玉に挙げられるようでは、気の毒に感じます。

ということですこし気楽にものを言っておられますが、卵子はそこそこなのに、どうもそれの作る環境が良くないのかもしれないという意見を持っている研究者もおられるようです。
わたくしは高齢出産のかたを元気づける気持は特にないのですが、しかしよく分かってないことが沢山あると言うことを知ってもらうだけでもいいでしょうか。
ぜひ興味を持っていただくのがよいでしょう。
もちろん妊娠異常の相当の原因は男性側にもあるのですが、高齢妊娠を軽く見過ぎもようないでしょうが、恐がりすぎることもない、とおもいます。

by yanagidamitsuhiro | 2008-02-14 18:22


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