2018年 06月 23日
きょうは6月23日、沖縄慰霊の日です。 沖縄戦がどれだけ悲惨であったかは住んでみないとなかなかわかりません。また、住んでもなかなかわかるものでもありません。相当な想像力が必要だし、戦争体験者の証言をしることも必要でしょう。 でも長いこと住むと折々の体験から沖縄の戦争はどんなものであったのか段々見えてきます。 今年は読谷村にある戦争末期住民の集団自決の場のひとつだったチリチリガマを少年達が荒らし壊した事件があり、県民に大きな衝撃を与えました。少年達はその場所がどういう場所であるか知らなかったのでした。でもこの事件を契機に若いひとたちも戦争がどういうものであったのか伝わったようでした。 沖縄戦では20万人が亡くなりました。地上戦での死者が非常に多い。逃げまどった住民達が逃げ場を失い銃弾でもしくは自死した経過を考えれば、沖縄での民間戦死者を一瞬でも考えれば厳粛な気持になるのは当然でしょう。 住民の4人に一人が亡くなったと聞きます。 民間人を白兵戦の中に放置して多数を死に至らしめたことを考えれば、日本の軍事組織の犯した歴史上の大罪としていつまでも記憶されていかざるを得ないのでしょう。 沖縄への慰霊に心を砕いた昭和天皇が、ついに沖縄慰霊の旅に出られなかったのも致し方ないと思うのです。 平成天皇と皇后はとくに沖縄慰霊に心を砕きました。それでも天皇制があるかぎり、昭和の時代の天皇制下の日本がどうしてあのような国を作ってしまったのか、二つの原爆の投下と沖縄戦とともに日本の歴史が続く限り常に反芻する必要があるのでしょう。 わたくしも沖縄に住んだおかげで、明治以降の日本の国としての軌跡を沖縄からの視点でも考える事が出来てより深く理解したいとい気持が強まりました。 今月は石垣から西表に行く機会があって、西表の島でも明治の頃に大変動があったことを知りました。 わたくしは沖縄では当初、縄文時代以前の歴史に関心がありましてそちらのほうにばかり関心がありましたが年を経るにしたがいいろんな事がつながってきて、沖縄全史とでもいえるような関心に拡がってきました。 同時にこれだけ長いこと沖縄で生きて来たいじょうお礼の気持がなにかはっきりしたかたちにできないか、と最近は考えるようになりました。 #
by yanagidamitsuhiro
| 2018-06-23 13:03
2018年 06月 08日
一ヶ月もの長きにわたって何も書いてないとは。日々あくせくと忙しいというよりは特に書きたいことがこの間無かったのでした。 北朝鮮のことがよく脳裏をかすめます。近くなのに一度も行ったことがないので、一度はぜひ訪問したいと感じてました。 でも、わたくしにその機会があるのだろうか。いまの日朝の関係では遠い日々の話なのでしょうか。としたら残念です。 韓国にいっても、近くて遠い国、それでからか感慨が深いです。 中国と比べると、韓国は静かな国というのが第一印象。それから日本とよく似てるなという印象も。韓国の町をあるいていると、いろいろ似てるのが印象で、字がハングルという事を忘れそうです。 北朝鮮は、どうなのでしょう。もちろん社会主義、軍国的なところもあるし、生活レベルの苦しさもあるでしょう。大きな違いが沢山あるでしょう。 しかし大きな違いよりは庶民の考えることは近いのかもしれない。 日本は北朝鮮を長期にわたって植民地支配した。深い影響があったにちがいありません。申し訳ない。 もちろん日本に対する反発も批判もあるでしょう。しかし、隣国なので行ってみて、科学者とも話して見たい。気持ちや考えが通じるところはあるに違いありません。 なぜか、いちど行ってみたい、と最近はおりおりに強く思うのです。 そういえばあした石垣島に行きます。研究室のAOさんの結婚披露宴です。 これで二度目、石垣にはなんの縁戚もないのに、訪問するのが懐かしい感じがするのはなぜでしょうか。 前回は、石垣島と竹富島に行って、西表はいけませんでしたが今回は行けます。楽しみです。台風も避けてくれました。ラッキーです。 前回の石垣島は白保の海岸にたってなぜか自分の先祖はこの海岸から来たにちがいないという、不思議な強い感覚が湧きました。 あのような感覚は日本中他の何処でも感じたことはありません。 西表島から何かを感じるだろうかと、ちょっと期待があります。 #
by yanagidamitsuhiro
| 2018-06-08 17:21
2018年 05月 06日
若手を対象のアンケートで8割が「日本の科学技術の競争力が低下した」と回答した、との日経記事を読みました。不安定な雇用や予算の制約で短期的な成果を求められることを疑問視する声が目立った。科学技術の土台が揺らいでいるとまとめています。 問題はそれでどうしたらいいのかです。残念ながら、現場でみていると、すぐ意見が分かれてしまう。問題意識は共通なのに、対策をどうするかで一緒になれない。 まず科学技術の競争力が低下したか、どうかです。競争力は実際にはまだまだあるが、しかし個人個人が十分に発揮する環境にいない。競争力をフルに発揮できる状況になってない。 そういう状態が長く続いている。それで、多くの研究者の不満が高まっている。 不満の高まりは非常なものであるが、行き場がないので、表からみると静かに見えるかもしれない。 しかし俯瞰的にみればおそろしいほどの損失がいまの日本で進行中であると、いう実感を持っています。 あの人も、この人も、そしてこの人も今が一番のいい時期なのに、将来の希望の代わりに、来年の雇用がなくなるのではないか、路頭に迷うのではないか、という強い不安に苛まされている。 なんでこんなことになったのか、これまで日本の科学技術の現場を常に調査して、これからどうなるという、客観的なマクロな予想を立てる能力が非常に脆弱と、いわざるを得ないのです。 いま起きていることはどういうことか。 客観的にみて、大学院で博士をとろうとする日本人の若者がどんどん減っている。そうならば大変な危機と思いたいが、どこの誰がそうおもうべきか、大学にいる教員の多くの実感であるが、それが産業界や国のレベルでの危機感につながってない。 なんとかなるという楽観的な考えがいまだ強いのかもしれない。 日本の大学はもう随分前からトップダウンになってきて、学長の権限は驚くほど強いと言われています。しかし、この日本の科学技術の土台が揺らいでいるという事実を最重要項目として徹底的に検証する作業はどこかでやっているのか? 残念ながらあまり希望の持てるニュースは聞こえてきません。 若者に聞かれたら、なんとかなるという楽観的な人生観を持っていたら、才能より情熱が大切、ダメで元々くらいの気持があったら、研究の世界にいらっしゃいと、いまのわたくしに言えるのはそれくらいです。 ただ最近わたくしは役に立つ研究もやりだして、特許とかそういうものにもはまり込んでしまっています。ですから、そういう実利的なものもたいへん面白いし、運がよければ大金持ちか資本家になれる(!)とすらいってみたいです。 研究のおもしろさは昔も今もなにも変わっていないのです。そこをわかってほしい。 つまらなくしているのはその時代の人間のせいだと。 特に指導者がつまらなければ、世の中はどんどんつまらなくなる。 しかし、かれらがいつまでものさ張っているわけでない。時代は変わる。 若い人達も、参加すれば至上の楽しさが味わえるかも、といいたいです。 でもダメなときは自分でけじめをつけましょうね。 この点はホントに昔も今もかわらない。 #
by yanagidamitsuhiro
| 2018-05-06 11:51
2018年 04月 30日
先生、ブログどうしたのですか、とあちこちでいわれます。書く頻度が低すぎるということです。 日中はたらきながら、こんな事書こうかとおもっても晩ご飯を食べた後に、まだ書きたいと思うことは稀になってしまって。 きょうのはアマリリスです。開花期は終わったのですが、今年は一本ひょろっと出ただけで、残念とおもっていましたが。なんと2本目も出てきて(手前)、一本目が一つ花が綺麗に咲いてこれ以上は望まなくてもおもっていましたら、次々に咲きだして、結局大きな花が九つも咲きました。長いこと楽しませてもらいました。 見事というか、肥料も意識してはあげないのに、なんと素晴らしいと心から感心しました。 その後ですが、2,3日後のあさマイマイカタツムリが茎にとりついているのに気がつきました。 よく見ると茎をむさぼっています。美味しいらしいです。 色を見てもいかにも美味にみえました。
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by yanagidamitsuhiro
| 2018-04-30 13:04
2018年 04月 07日
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